【初心者向け】JEPI分配金はいくら?毎月配当×投資額別シミュレーション

ETF

「毎月のキャッシュフローがほしい」「新NISAの成長投資枠でインカムを作りたい」——そんな人に人気のETFがJEPI(JPMorgan Equity Premium Income ETF)です。

この記事では、最新の分配金水準過去の月次実績を確認したうえで、投資額別に“毎月いくら受け取れそうか”を具体的な数字でシミュレーションします。
なお、JEPIは株式+カバードコールの戦略ゆえに分配額が毎月変動します。過去実績と最新の開示に基づく概算であり、将来を保証するものではありません。

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JEPIの基本と直近の利回り(最新データ)

  • 運用会社:JPMorgan Asset Management
  • 戦略:S&P 500の大型株を中心に保有+カバードコール(株の値上がり益の一部を犠牲にしてオプションプレミアムを得る)
  • 分配頻度:毎月
  • 経費率:0.35%(直近のファンドストーリー資料より)

直近のファンド資料では、過去12か月のローリング配当利回り(TTM)はおよそ8.35%、30日SEC利回りは約7.17%と開示されています(基準日:2025年9月30日)。

また、外部の配当トラッカーでも年額配当実績 約$4.75/株・配当利回り 約8.35%が確認できます(2025年10月時点)。

直近の月次分配実績(2025年)

月ごとの分配金は変動します。参考として、2025年に入ってから直近の月次(抜粋)の実績は以下のとおりです。

エクスデイト(月) 1株あたり分配金(USD)
2025-02-03 $0.326
2025-03-03 $0.328
2025-04-01 $0.408
2025-05-01 $0.488
2025-06-02 $0.540
2025-07-01 $0.400
2025-08-01 $0.358
2025-09-02 $0.368
2025-10-01 $0.361

(出典:JEPIの配当履歴トラッカー。数値はサイト掲載の実績ベース。最新のエクスデイトや金額は公式や証券会社画面でも都度ご確認ください。)

分配金が毎月変動する理由

JEPIの分配の源泉は「株式からの配当」+「コールオプション売り(プレミアム)」です。相場のボラティリティやコールの設定水準によって受け取れるプレミアムが増減するため、毎月の分配金は一定ではありません
この「インカムの厚さ」と引き換えに、上昇相場では値上がりの一部を取り逃す可能性がある点も合わせて理解しておきましょう。

投資額別:毎月いくら?(シミュレーション)

ここでは概算の目安を3パターンで示します。

  1. TTM平均(月割)ベース:年額$4.75を12で割った月平均$0.396/株(= 4.75/12)を用いた場合。
  2. 直近3か月の平均:2025年8–10月($0.358, $0.368, $0.361)の平均約$0.362/株
  3. “多めの月”の目安:2025年6月実績$0.54/株

また、株価は時点により変わるため、ここでは目安として$56.85/株(2025年10月付近の配当トラッカー掲載価格)を使用します。

投資額別・毎月の受取見込み(概算・税引前)
投資額(USD) 保有株数の目安 月平均(TTM÷12) 直近3か月平均 “多めの月”目安
$1,000 約17.6株 $6.96 約$6.37 約$9.50
$5,000 約88.0株 $34.81 約$31.87 約$47.49
$10,000 約175.9株 $69.63 約$63.73 約$94.99
$30,000 約527.7株 $208.88 約$191.20 約$284.96
$50,000 約879.5株 $348.14 約$318.67 約$474.93
$100,000 約1,759.0株 $696.28 約$637.35 約$949.87

※概算は小数点処理により若干の誤差が出ます。株価・分配金はいずれも変動します。税金・為替の影響は含みません。

初心者が知っておきたい3つのポイント

  • 利回りは“過去12か月”の結果で表示される:TTM利回り8%台は過去の分配実績の合計から算出されます。将来も同水準が続くとは限りません。
  • 分配は毎月だが金額は一定でない:相場環境やオプションプレミアムの水準で増減します。
  • 上昇相場では値上がりを一部放棄:コール売りの対価として、株価上昇の上限を一定程度手放す構造です。トータルリターンの期待と毎月のキャッシュフローのバランスを考えましょう。

税金と口座(日本居住者の一般論)

米国ETFの分配金には通常、米国源泉徴収税がかかり(租税条約で軽減あり)、国内でも課税対象です(新NISA成長投資枠で保有した米国ETFの分配は国内課税が非課税ですが、米国源泉税は原則かかる点に注意)。
具体的な税務は証券会社の最新説明や税務当局の情報をご確認ください。

どんな人に向いている?

  • 毎月の現金収入(インカム)を重視しつつ、株式由来の値動きも許容できる人
  • 上昇相場のキャピタルを取り切るより、安定した分配を優先したい人
  • 新NISAの成長投資枠でドル建てのインカム源を作りたい人

よくある質問(FAQ)

Q. 直近のエクスデイト(権利落ち日)はいつ?

2025年10月は10/1にエクスデイトがあり、配当額は$0.361でした。11月分の予定は月初に更新されることが多く、最新は公式または証券会社画面でご確認ください。

Q. 最新の利回りはどこで確認できますか?

JPMorganのファンドページ/ファンドストーリー資料、ならびに第三者サイト(Stock Analysisなど)の配当ページで更新されています。

Q. 分配金が“増えたり減ったり”するのはなぜ?

オプションプレミアムが相場のボラティリティや設定条件で変動するためです。高ボラ環境では分配が厚くなりやすく、逆にボラ低下局面では細る傾向があります。

まとめ:JEPIで“毎月配当”を作る前に

  • 最新のTTM利回りは約8%台、年額配当は約$4.75/株(2025年秋時点)
  • 月次は$0.3〜$0.5台で変動。直近(8–10月)は平均約$0.362
  • 投資額$10,000なら、概ね$60〜$95/月のレンジ感(税引前・概算)。
  • 分配重視の代わりに、上昇相場の値上がりは一部放棄する設計を理解しておく。

JEPIは“毎月の現金収入”をドル建てで積み上げたい初心者にも分かりやすい選択肢ですが、分配のブレや為替・税務の影響も踏まえ、まずは少額から実績を観察していくのがおすすめです。公式資料や証券会社の最新情報を定期的にチェックしながら、無理のない範囲で積立・再投資を検討しましょう。

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