【2025版】社内SEにおすすめのIT資格ランキング|業務×キャリア別の優先順位ガイド

AWS

“いまの仕事で使えるか”と“次のキャリアに効くか”。社内SEが2025年に取り組むべき資格を、役割(運用・情シス・アプリ・データ・セキュリティ・PM)とキャリア段階(新人〜リーダー)で整理しました。

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本記事の使い方(評価基準)

社内SEにとって“現場で使える再現性”を最重視し、以下5軸でスコアリングしています(各5点満点)。

  • 業務適合:今の業務に直結しやすいか(運用、ヘルプデスク、企画、情シス、アプリ)
  • 市場価値:転職・社内公募・評価に効きやすいか
  • 横展開:他部署・他プロジェクトへ応用が利くか
  • 学習コスパ:学習時間/費用に対するリターン
  • 将来性:2025年以降のトレンド(クラウド/セキュリティ/データ/自動化)との整合

※ 各資格の学習時間目安・難易度・受験費用は一般的なレンジを記載。バージョン番号は変動があるため、受験時に公式ページをご確認ください。

総合ランキングTOP10(2025)

まずは“迷ったらコレ”という総合順位。情シス・運用部門〜アプリ側まで、横断的に価値が高い順に並べています。

順位 資格名 主な対象業務 学習時間目安 難易度 活かせる場面 総合スコア(25点満点)
1 AWS ソリューションアーキテクト(Associate) クラウド基盤/情シス/アプリ連携 80〜150h クラウド設計・移行、内製SaaS連携、コスト最適化 22
2 情報処理安全確保支援士/CompTIA Security+ セキュリティ/情シス 120〜250h 中〜高 ISMS/ゼロトラスト/EDR導入/インシデント対応 21
3 Azure Fundamentals(AZ-900)→ Administrator/Architectへ Microsoft 365連携/AD/基盤 40〜120h 低〜中 ハイブリッドAD、Intune運用、自動化 20
4 ITIL® 4 Foundation 運用・ITサービスマネジメント 30〜60h SLA/変更管理/インシデント起点の改善 20
5 応用情報技術者 全般(要件/設計/PM/セキュリティ) 150〜300h 中〜高 基礎地力の証明、社内評価 19
6 CompTIA A+ / Network+ あるいは CCNA 情シス/ネットワーク/ヘルプデスク 60〜180h 社内NW更改、ゼロトラスト/SD-WAN基礎 18
7 LPIC-1 / Linux Essentials サーバ運用/クラウド基盤 60〜120h ログ解析/自動化/監視の底上げ 18
8 Python基礎+データ分析(民間認定など) 業務自動化/内製ツール/データ活用 50〜120h 低〜中 バッチ自動化、CSV/Excel整備、API連携 17
9 プロジェクトマネジメント(PMP/PM実務資格) 企画/導入/更改/DX 150〜250h 中〜高 要件定義/ベンダー管理/リスク管理 17
10 データベース系(Oracle/OSS系) 基幹/内製アプリ/レポーティング 120〜200h 中〜高 性能/可用性設計、監査対応 16

ポイント: まずはITIL 4Azure Fundamentalsなど“短期で実務に効く”ものから着手し、AWS SAASecurityで基盤力と横断力を上げるのが最短。

業務別おすすめ&優先順位

① 情シス・ヘルプデスク・運用

  • 最優先:ITIL® 4 Foundation / Azure Fundamentals
  • 次点:CompTIA A+ / Network+ or CCNA、Microsoft 365管理(Intune/Entra基礎)
  • 発展:AWS SAA、LPIC-1、Security+(運用×セキュリティ強化)

理由:SLA/変更管理の型を入れ、M365/ID基盤の理解を最速で装備。ゼロトラスト移行・端末運用の品質が上がります。

② インフラ・基盤(サーバ/NW/クラウド)

  • 最優先:AWS SAA / Azure Administrator
  • 次点:CCNA/Network+、LPIC-1
  • 発展:Security+ / 支援士、クラウドセキュリティ系

理由:クラウド標準の設計・IaC・コスト最適化が社内案件の前提に。NW/OSの基礎を固めて可用性・セキュリティ設計の質を上げる。

③ アプリケーション(内製開発/業務自動化)

  • 最優先:Python基礎+データ分析(民間認定)
  • 次点:AWS SAA、データベース基礎(SQL/正規化)
  • 発展:DevOps系(GitHub Actions/CI基礎の社内研修・ベンダー資格)

理由:社内API/ETL/バッチの自動化で、残業と属人化を削減。軽量なデータ活用(レポート/可視化)にも効きます。

④ データ活用(分析/レポーティング)

  • 最優先:Python基礎+データ分析(Pandas/可視化)
  • 次点:データベース資格、クラウド基礎(AWS/Azure)
  • 発展:可観測性/ログ分析系(クラウドベンダー学習パス)

理由:社内ログ/業務データの整理とダッシュボード内製に直結。ガバナンス/権限管理も合わせて設計可能に。

⑤ セキュリティ

  • 最優先:Security+ あるいは 情報処理安全確保支援士
  • 次点:クラウド基礎(AWS/Azure)+ID/端末管理(Entra/Intune)
  • 発展:脅威ハンティング/クラウド監査/ゼロトラスト設計

理由:EDR、ID管理、ログ監視、シャドーIT対策など社内課題の大半に直結。監査/コンプラ対応でも評価されます。

⑥ PM/IT企画

  • 最優先:ITIL® 4、応用情報(基礎地力)
  • 次点:PMP/PM実務資格
  • 発展:クラウド基礎(AWS/Azure)で技術的妥当性を担保

理由:要件定義/調達/評価に必要な“型と言語”を揃え、技術判断の目利きを強化。

キャリア段階別:90日で進める最短ロードマップ

新人・若手(0〜3年目)

  1. Day 1–30:ITIL® 4 Foundation(用語/プロセスを業務に当てはめて学ぶ)
  2. Day 31–60:Azure Fundamentals(M365/ID/端末運用と結びつける)
  3. Day 61–90:Python基礎(日々の定型業務の自動化を1件仕上げる)

中堅(3〜7年目)

  1. Day 1–45:AWS SAA(既存システムの“もしクラウドなら”を設計)
  2. Day 46–75:Security+ or 支援士対策(社内のTOP5リスクに当てる)
  3. Day 76–90:SQL/DB設計強化(遅い帳票の性能改善を1件)

リーダー・PM候補

  1. Day 1–30:ITIL 4の運用成熟度評価(変更/インシデント/問題管理のKPI設定)
  2. Day 31–70:PMP/PM実務(WBS/リスク/調達の標準テンプレ整備)
  3. Day 71–90:クラウド基礎の再確認(コスト/可用性/セキュリティの企画審査観点)

学習時間の目安・効率化Tips

学習時間の目安(一般的なレンジ)

資格 時間 費用目安 更新 業務インパクト(例)
ITIL® 4 Foundation 30〜60h 2〜5万円 原則なし インシデント/変更/問題管理の型が入る
Azure Fundamentals 40〜80h 1〜2万円 あり(年次変動) M365/ID/端末の運用高度化
AWS SAA(Associate) 80〜150h 1.5〜2.5万円 あり(数年ごと) クラウド設計/コスト/可用性の標準化
Security+ / 支援士 120〜250h 3〜7万円 あり(支援士は登録・継続要件) 監査・EDR・ゼロトラスト企画に直結
PMP/PM系 150〜250h 5〜15万円 あり(継続学習) 要件/調達/リスク/品質の型化

効率化Tips(社内SE向け)

  • ジョブ連動学習:受験前に“社内で困っていること”を3つ列挙し、学習テーマに落とす。
  • 暗記より演習:クラウド系は“設計レビュー観点”と“コスト見積もり”を手を動かして練習。
  • 仕組み化:週3回×60分の固定枠+週末2時間。学習ログをNotion/スプレッドシートで可視化。
  • 社内適用で回収:学んだ内容でSOP/標準手順書を1本作る。資格費用を“業務改善”で回収。

次アクション(あなた用にカスタマイズ)

  1. 現職の役割を「運用/情シス」「基盤」「アプリ」「データ」「セキュリティ」「PM」のいずれかに仮置き。
  2. 本記事の業務別優先順位から“最優先”を1つだけ選ぶ。
  3. 次の90日で学ぶ計画をカレンダーにブロック(週3×60分+週末2h)。
  4. 学んだら社内の改善タスク(テンプレ/スクリプト/手順書)に変換して共有。

よくある質問(FAQ)

Q. まず1つだけ選ぶなら?

運用・情シス寄りならITIL® 4 FoundationAzure Fundamentals。クラウド案件が増えているならAWS SAAから。

Q. バージョン変更が心配です。

試験は定期的に更新されます。出願直前に必ず公式ページの最新情報(試験ガイド/ブループリント)を確認しましょう。学習の中核は大きくは変わりません。

Q. 忙しくて時間が取れません。

“1日60分×週3+週末2時間”の固定枠化が最も再現性が高いです。通勤・昼休みを活用し、演習中心に。

最終更新:2025年版。内容は一般的な情報に基づくため、受験条件・費用等は各公式サイトの最新案内をご確認ください。

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